仰のブログ

94年生まれ、都内在住。文学、映画、音楽に給料をつぎ込む。

18年の良かったアルバム

 あけましておめでとうございます。なんとなくブログ始めてみました。

18年を振り返るといろいろあったけど、個人的に大きな変化は東京来てからギターを弾かなくなったことかな。何でか分からないけどやる気も興味も湧いてこなくて。ライブのお誘いも断っちゃったし。

でも音楽聴くのは相変わらず好きでいろいろ聴き漁っては一人で盛り上がったりしんみりしたり救われたり…

 その中から、18年発売されたもので特に良かったアルバムを一応順位も付けて紹介します!(本当は大晦日に公開したかったけど紅白までに書き終わらなかった)

 

5位 The Greatest Showmanのサントラ

 登場人物全員歌上手すぎ。歌詞も前向きで元気もらえる。

 映画は展開早すぎて長い予告編観てる感じでイマイチだったけどサントラは素晴らしいから入れました。


The Greatest Showman Cast - The Greatest Show (Official Audio)

 

 

もう一つ5位 ブラックパンサー:ザ・アルバム

 Kendrick Lamar 監修でthe weekendとか有名アーティストが参加。サントラは普通映画で流れる順番通りに収録しているけど、これはそんなの無視してアルバムとして1番よく聴こえるように再構築してるから映画観てなくても楽しめます。カッコいいラップが盛りだくさんで、曲調はアフリカン×近未来って感じ。(気のせいかも)

 映画はハイテク武器を使ったアクションが見ごたえあったけど、王位継承を巡ってのお家騒動に終始してて、もう少し壮大な話を期待してたおれには物足りなかった。


The Weeknd, Kendrick Lamar - Pray For Me (Audio)

 

4位:indigo la End/PULSATE

 このバンドはどのアルバムも失恋ソングが8割占めてるんだけど今回はいつも以上に暗い失恋ソングが多い。アップテンポの曲はあっても明るい曲はないから聴いてると疲れてくるかも。

 『冬夜のマジック』は「ここがサビかな。綺麗なメロディーだなー」とか思ってたら、川谷絵音のファルセットと女性コーラスが泣き出しそうな声でハモりながらさらなる美メロで本物のサビが到来して背中がゾクッとする。


indigo la End「冬夜のマジック」

  

あと『ハルの言う通り』も好き。春をテーマにした曲はたくさんあるけどこれはあまり聴いたことない雰囲気。寒い砂漠でゆらゆら漂ってるイメージで、どこか外国の春を意識してるのかもしれない。

 サビ頭の「”バイバイ熱恋(ねつれん)よ”」という歌詞を曖昧な滑舌で歌って「バイバイねえ辛いよ」に聴こえさせる箇所とか大好きだし流石だと思う。


indigo la End - ハルの言う通り

 

 3位:小袋成彬(おぶくろなりあき)/分離派の夏
 宇多田ヒカルプロデュースで今年デビュー。ヒップホップと歌謡曲を混ぜたような曲調なんだけど、聴こえる楽器の音が少なくて歌と「間」を聴かせるおとなしい曲が多い。こうゆう大人っぽい曲を好むのは背伸びしたい気持ちがあるからなのかもしれない。
 文学青年っぽい歌詞が多くて、中でも『Selfish』の「”時代に華を添えたくて 筆を執ってたわけじゃない もう君はわからなくていい”」っていうフレーズがなぜか刺さって何回も聴いてた。
 ただ、アルバム導入部の芸術について語ってる箇所で聴く人をふるいにかけている感じはある。聴いてて恥ずかしくなってくるけど、自分も好きな曲について語るときこんな感じなのかもって思ってより恥ずかしくなる。
2位:宇多田ヒカル/初恋
 頭から終わりまで全部名曲。多分音楽的に斬新なことやってるんだろうけど、どの曲も馴染みやすい。すぐ好きになる曲ってその分飽きるのも早かったりするんだけど、宇多田の場合そんなことなくて、聴けば聴くほど楽しめるポイントが発見できてより良さが分かってくる。
 とりあえず1曲選ぶと、ペンギンハイウェイのエンディング『Good Night』が良い。視点を大人になった主人公に置いてるのが映画観終わった観客に「その後」の想像を掻き立てるし、サビの「”Good bye”」とかありきたりな言葉でも宇多田が歌うと色々な感情が詰まった特別な言葉に聴こえる。


『ペンギン・ハイウェイ』 スペシャルトレーラー

 

1位:SKY-HI/FREE TOKYO

 これはちゃんとしたアルバムではなくミックステープ(ミニアルバム)なんだけど本当に良かったから1位に。18年はフルアルバムも出してるけど、敢えてこっち!

 SKY-HIはAAAのメンバー日高光啓のソロ名義でヒップホップ調の曲が多く、ってこの紹介だけで聴くの辞める人多いと思うし、おれも最初は片手間にラップやってるJ-POP野郎くらいに見てた。

 だけど曲カッコいいし、17年に共謀罪テロ等準備罪)が国会で採決された3日後に『キョウボウザイ』という曲をプライベートアカウントでYouTubeにアップしたり、18年6月に大きなニュースになった米・北首脳会談の1か月後くらいに『The Story of " J "』という、日・米・北の関係を寓話チックに表現した曲を公開したり、片手間でやるにはアイドルという立場を危うくしそうな活動をしてる。

 まあそういうこと置いておいても韻の踏み方が独特だったり、言葉数詰め込んだ早口ラップが耳に心地よくて、ヒップホップ聴きなれてない自分でも聴きやすい。あとは、日本社会の息苦しさとか、そんな状況を変えられない自分の無力さを嘆きつつも前に進もうって感じの歌詞が自分に刺さったのかも。


SKY-HI / Free Tokyo -Teaser Movie-

 

『Dystopia』の歌詞とか結構ビックリする。上の動画は違うよ。

「”日本国に普及、普通教って名前のカルト 

 あぁすればウケる焼き直しのラブソングのアラカルト

 俺もお前も片棒担いでると思うと嫌になるよ”」、

「”ポップスターと呼ばれるのはあそこの愛玩動物か?
冗談としても笑えない所にある幸福感

US, UK, モノマネなら御免被るわ
世界どこと比べても力の落ちた音楽家”」

 

 ただ自分もヒップホップそんなに数聴いていないから良く聴こえるだけで、他のラッパーの曲を色々聴いたら、「あれ?SKY-HI特別すごい訳でもない?」ってなるかもしれない。けど今年印象に残ったアルバムってことで1位にした。

 

 以上です。自分が何で良いと思ったのかを掘り下げて文章化するのはもっと大変だったけど結構楽しかったし、自分への理解が少し深まったからまたこんな感じの記事書くつもり。あとオススメのアルバムある人は教えてほしいです。今年もよろしくお願いいたします。